■小学、中学、高校生のみなさんへ

1・私は、原爆(げんばく)のひがいで今も苦しんでいる大勢の人の声をきいてきませんでした。きいていれば、似ている部分もある原子力発電所原発)によるいろいろな悪いてんのことをもっと早くきづけたでしょう。
2・私は、原発をたくさんつくりたいという政党に投票するという形で、結果としてつくることに賛成してきました。
3・原発の定期てんけんのとき、退職後(※)の生活が保障されない、おおぜいの被曝労働者(ひばくろうどうしゃ)を生み出していることを知ろうとしませんでした。(※これだけひばくしても良いという合計の量を越えたらすぐ退職したあと、数年で健康被害が始まって、ずっと続いたり、亡くなってしまう人がいます)
http://san-ya.at.webry.info/201103/article_11.html
http://blog.goo.ne.jp/kyotoposse/e/e46d96bb5e32b8fc9cb2253f67f0d7a2

4・原発が正常に動いているだけで低線量放射線(ていせんりょうほうしゃせん)の流失により、近くに住む人々の、場合によったら家庭がこわれてしまうような悲しみを生んでいることを知ろうとしませんでした。

そうこうしている間に、原発だらけでみうごきの取れない日本になるのをだまって見すごしてきたことを、今になってはんせいしています。

みなさんは私のような大人にならないでください。

大人としてみなさんにあやまりたい気持ちでいっぱいです。本当にごめんなさい。これからのみなさんが生きる世界を大人である私たちがこんな風にしました。

このサイトの趣旨

肥田舜太郎さんの講演を動画で見る
28歳の時に広島で被爆した医師・肥田舜太郎さん。
現在、94歳で活動されています。

肥田先生は、生涯にわたり、被爆者・被曝者の診療をしたことで、低線量の内部被曝が身体にもたらす影響を間近に見て来ました。

その後、1972年にペトカウ氏が大発見をしたり、スターングラス氏の研究など、低線量放射線内部被曝の害が深刻であることが分かって来ました。

そうした世界の研究と、肥田舜太郎医師が身をもって感じた何万人の被爆者の原爆症の症状や、極く低線量の放射線で重い症状が出た人々の存在と、ピッタリ一致したのです。広島・長崎以外にも、世界中に低線量放射線内部被曝で苦しんでいる人がいます。そうした出来事を踏まえ、現在、日本で起こっている福島第一原発事故が、今後、どのように我々に影響していくのか、知っておいた方がいざという時に慌てずにすむのではないでしょうか。

肥田舜太郎さんはトークが熱く、ずっと話を訊いてしまいます。キャラも血が通ってて最高だと思ってます。
中毒になるようなこの講演を見て下さい。

■低線量被曝・内部被曝・ぶらぶら病・ペトカウ作用
低線量被曝のリスクが色々と語られていますが、低線量放射線による内部被曝がもたらす害について、1972年、ペトカウが「液体中の細胞が低線量被曝をする」状態は、液体の中にない細胞より、はるかに大きな何十倍もの害をもたらすことを発見しました。また、結果は凸型のグラフになり、低線量ほど急激に増加率があがります。もちろん、液体の中の細胞=内部被曝のことです。これは、追試などもできる実験で、実証されていると言っても良いものです。

また、広島・長崎の入市被爆者・遠距離被爆者・救援被爆者や、劣化ウラン弾を使われた地域、劣化ウラン弾を使った兵士や、その他、低線量放射線地域などに共通して見られる、ガン以外の症状に、「ぶらぶら病」という症候群があるそうです。

楽観論者の中に、「低線量放射線の被曝は、しょせん、タバコと同じで発癌率が高くなるだけだ」、のように言う人がいることに驚いています。そういう方は、おそらく、ガン以外の病気のことや、また、広島・長崎の被爆者が、原爆症の認定も保障も中々されない中、65年経った今でも(!)「晩発性のガン」や、「多重ガン」の恐怖の中で日常を過ごしていることをご存じないのかも知れません。
http://genbaku.blog46.fc2.com/blog-entry-324.html
http://www.ne.jp/asahi/hidankyo/nihon/spread/img/057myappealjapanese.pdf

そうした様々な問題があるのですが、このブログでは、それらの結論を書くのではなく、その元となる情報を発信して行きますので、各人が、良く考えたり調べたりするソースの一つとして利用して戴ければ幸いです。

※はっきりしたことは分かりませんし、放射線量にもよるみたいですが、ガンや奇病は、感覚としては、例えば何万人や何千人に数名/年という程度の割合と思われます。低線量放射線健康被害は全く出ない人は出ないなど、個人差が大きいので、必要以上におそれないようにしてください。

□註釈・原爆と原発
原爆と原発の被害は、当然ですが、まるで違うものです。原爆に関しては、さまざまな方がさまざまな立場で色々な被害を抱えて、いまも苦しんでいます。

原爆と原発は異なるものですが、フォールアウト(事故を起こした原発、正常稼働の原発、原爆のあとのフォールアウト)がもたらす害という観点から、似ている面はあります。

似ている面を知ることや、私がそうであるように、肥田舜太郎医師の講演を訊いたり、今回の国難ともいうべき福島第一原発事故のことがキッカケとなり、今まで興味を深くもたなかった人が原爆の問題にも目を向けてほしいと思っています。また動画作品「大人たちがつくった世界」では、そのような思いから、肥田先生の広島の原爆体験は、撮影テープのほぼ100%を編集なしで収録しています。

そのような思いはありますが、原爆の問題にずっと関わって来た方々から見ると、問題の本質を捉えそこねているように見えるかも知れません。私も勉強を続けて行き、順次、そうした表現は訂正していけたらと思います。